7月2日に発生したKDDIの大規模な通信障害。
その影響は携帯電話の利用者など最大で3915万回線におよびました。
電話が繋がらず困った人も多かったはず。
気になるのは、今回の障害に対する補償はあるのかという問題です。
あるとしたら、現金が返ってくるのかポイントが付与されるのか?
こうした通信障害は過去にも発生していたようで・・・。
KDDIの大規模な通信障害発生

7月2日未明に発生したKDDIの大規模な通信障害。
携帯のアンテナがたってないなと思って電話をかけようとしても繋がらず焦りましたよね。
auやUQ mobile、povoなどの携帯電話などが全国でつながりにくい状態になり、
この通信障害は7月2日から5日にかけて続きました。
現在は復旧しているようです。
KDDI通信障害の補償はあるのか?

そんな中、利用者などからは今後の補償の有無が注目されています。
KDDI、auで大規模な障害が発生した。補償をどうするかが論じられているが、補償される金額より受けた損害のほうが大きいことは間違いない。
— ソゾロー (@Vcan77805949) July 5, 2022
今回はauだったが今後、他キャリアでも起こりえる。
緊急時、大手キャリア4社に相互でバックアップできるような仕組みがあればいいと思う。
KDDIの社長は今回の通信障害で被害を被った3900万回線の利用者に対する謝罪も補償も発表していない
— J.SATOH (@JSATOH2) July 4, 2022
俺が社長だったら直ちに謝罪して3900万回線の利用者全員に
1年間の通話料金を無料にすると
言うけどな
それで会社が倒産したらそれも運命だろうな
私は普段からあまり通話しない方なので今回特に困りませんでしたが、仕事で電話を使う方や、電話以外にも業務上通信機器を取り扱う方などはかなり損害が大きいと思います。
一方で、補償の問題ではないという意見もありました。
昨夜、入院患者さんが急変し生命の危機。家族全員の携帯に電話しても繋がらない。家族割で全員au。仕事やお金の損失ではなく、こういうトラブルが一番深刻でもめる。データ通信復旧しても電話による通話ができないとダメ! #KDDI #髙橋社長 補償ではなく深刻な状況知ってください #au #通信障害
— Ryu Blockchain HODL (@ryudai94) July 4, 2022
そうですよね。お金で解決できる問題とそうでない問題がありますから。
2度とこのような障害が起きないようにすることに尽力していただきたいですね。
KDDIの回答
さて、こうした声が聴かれる中、KDDIの回答としては・・・
現時点では「検討」ということです。
補償について高橋誠社長は、

「いま一律に補償するという回答は持ち合わせていない。今回の障害の内容をもう少しみたうえで、補償について検討していく」
と話していて、具体的な補償についてはまだ回答はありません。
法人相手の補償というのはかなりの額になるのでしょうが、私たち個人への補償というのはあってもあまり大きな額ではないでしょうね。
約款では24時間以上の障害で損害補償と明記
また、補償の可能性を裏付けるものとしてもう一つ。
「au LTE」の約款には、
「通信サービスが全く利用できない状態が24時間以上連続したときに限り、損害を賠償します」
という規約があります。
今回の、障害は24時間以上続いていますから、損害賠償の対象にはなりますね。
おそらく、何らかの補償があるのは確かでしょう。
基本料金が割り引かれるのが可能性としてはあります。
個人と法人を合わせて補償額は200億円近くに膨らむ可能性があるとも言われています。
KDDIが受けた損害は計り知れないですね。
一般利用者には400円分のポイント付与か
そして、基本料金割引の他に考えられるのがポイント付与。
MM総研の調査によれば、
昨年12月時点で携帯電話の月額利用料金(端末代除く)の平均は4617円。
1日あたり150円、2日で300円、詫び賃100円を加えれば最大400円になる計算ということで、
400円分のポイントが付与されるのではないかと言われています。
たった400円か・・・
という印象ですよね。
中にはこんな計算をしている人も。
au KDDI 通信障害保証
— バトラ161 (@a25362975) July 5, 2022
補償額が合計で400円らしいこれは集団訴訟をした方が良い
無線回線は今携帯だけではなくて自動販売機や農業施設の通信もしている
その結果物が腐ったりして損害賠償が発生する
今回の適切な損害保険額は1時間500円程度だと思う
合計で一人当たり36000円である pic.twitter.com/SnZIqOaaLX
36000円もらえたら許します(笑)
いずれにしても、個人への補償額はかなり少額になるということですね。
一人一人は少額でもKDDIの負担額は膨大になりますが。
過去には基本料金から700円差し引く事例も
KDDIは過去にもこうした通信障害が発生しています。(2013年)
この時は、データ通信が全く使えなかった人などを対象に、
料金から700円差し引く対応が取られました。
一方、2021年10月にはNTTドコモで大規模な通信障害が発生。
ただ、このときは、通信サービスが全く利用できなかった状態は、2時間あまりだったと判断。
基準となる24時間に満たなかったとして、個人への補償は行われませんでした。

2018年12月にソフトバンクで起きた大規模な障害も24時間以上連続しなかったとして、個別の補償はされていません。
この24時間繋がらないという基準からしても、今回はそれを大幅に超える時間繋がらなかったことから何らかの補償はあるとみてよさそうです。
今回の通信障害では、大勢の人が迷惑したのは事実です。
ただ、KDDIの復旧作業にあたった人々を労う声もあったので最後にご紹介しておきます。
KDDI様。
— ピンクドラゴン (@Pindra_mama) July 4, 2022
復旧作業を懸命にしてくださった皆さま。ありがとうございました。
御社の偉い人へ。
仕事でどうしても使わないといけない我々は、少なからず被害がありました。あ、謝罪も補償もいりません。
せめて社員の皆様に、御社の電話を使っている飲食店で豪遊できるよう、経費を計上してくださいな pic.twitter.com/5B0z9Qfe88
作業にあたった方は、お疲れ様という感じですが、やはり事態はそう簡単ではないでしょう。
今回の通信障害によって命を落とした人の報告はないとのことですが、一歩間違えれば人の命が危険に晒されていたかもしれない重大な事案だということは忘れてはなりませんね。
補償よりも、再発防止に全力で取り組んでほしいなと思います。