兵庫から旅行に来ていた20歳の男子大学生が台風接近中の高知の桂浜で波に流され行方不明となっています。
高知の観光名所桂浜付近の浜の波打ち際で遊んでいたところ高波にさらわれたようです。
なぜ台風接近中の海に近づいたのか。
また事故があったのはどんな場所だったのか詳しくお伝えします。
なぜ危険な海に近づいた?

9月16日午前、高知市の桂浜公園の海岸で、兵庫県から旅行に来ていた20代の男子大学生が波にさらわれる行方不明になる水難事故がありました。
幼馴染みの友人3人で桂浜公園内にある東浜の波打ち際で遊んでいて、浜に座っていたところを高い波にさらわれたとのことです。
3人のうち2人が高波にさらわれ、1人は自力で浜に戻ってきましたが、もう1人の兵庫県神戸市北区に住む大学生、仙波壮一郎さん(20歳)が沖に流され行方不明となりました。

3人は15日から観光で高知を訪れていて、今日午前、桂浜公園で
「時間があるので足でもつけようか」
と海に近づいたようです。
この浜は、普段から波が高く遊泳禁止のエリアとなっています。
さらにこの日は、台風の接近の伴い、波の高さが3メートルもありました。

風も強く波が高く普通なら近づかないところですが、せっかく高知の観光名所に来たのだからと気分が高揚していたのかもしれません。
地元の人なら近づかないような場所なのですが県外から来た人にはわからなかったのでしょうか。
それでも台風接近中の海は危険だということはわかるはずです。
心のどこかに自分は大丈夫という気持ちがあったのかもしれませんね。



事故があったのは桂浜のどこ?
今回事故があったのはいわゆるみなさんがイメージする観光名所の桂浜ではありません。
こちらがいわゆる桂浜です。

場所としては、この地図の位置になります。
そして、今回事故があったのは桂浜の東側の浜です。

桂浜に行くには緑の枠で囲まれている駐車場に車を停めて行きます。
その際Pの下にある木が茂った場所を登っていくことになり少し歩かなければなりません。

一方、今回事故があった東の浜は駐車場の目の前です。
また、観光客が多いのは当然桂浜の方です。
この東の浜はあまり観光客は訪れません。
地元の人が清掃活動で時々訪れるような場所です。
ただ桂浜の方から浜辺を歩いて行けば東の浜にもつながっているので歩いてみて
「あ、こっちもあるんだ」
となって行ったのかもしれませんね。
桂浜は危険!?

桂浜は高知の観光名所として最も有名な場所と言っても過言ではありません。
坂本龍馬が太平洋を眺めるのと同じ目線で楽しむことができ、どこまでも広がる水平線は圧巻です。

しかし、この場所は普段から波が高く、遊泳禁止の場所です。
砂浜になっていて、波打ち際から一気に深くなっているため非常に危険です。
そして、この場所は台風中継でもお馴染みの場所です。
波が高い時は本当に恐怖を感じるので高知県民はまず海に近づきません。
実際、浜には、
「波が高いときは水際に近づかないよう」
との立て札がいくつも立てられています。


ところが規制線はなく行こうと思えば行けてしまいますし、観光客の方が波に近づく場面を私もみたことがあり、危険だなと感じていました。
一方、今回事故があった東浜の方ではそうした注意喚起の立て札をみた記憶がないです。(もしかしたらあるのかもしれませんが桂浜本浜のように目立っていません。)
追記
報道によると、注意喚起の看板は、桂浜には14ヶ所、東浜には1ヶ所のみだったようです。
東浜の方は普段は桂浜より少し波は穏やかな印象です。
ところがこの日は台風接近に伴い波が非常に高くなっていて危険でした。
「波打ち際に近寄らないように」というアナウンスも15分に1回流れていたようです。

桂浜も東の浜も株式会社はりま家という会社が管理しています。
印象としてはどうしても桂浜の本浜の方はしっかりと整備されていて東浜はそのままという感じです。
台風のときは人が近づけないように規制するなどの対応が今後は必要かもしれませんね。
また、観光で訪れる際にも普段から波打ち際には近づかないようにご注意ください!