2023年前期の連続テレビ小説(朝ドラ)『らんまん』で人気俳優・神木隆之介さんが主演を務めることが決まりましたね。
それだけでも楽しみなのですが、なんと今回のドラマの主人公は高知が誇る植物学者「牧野富太郎(まきの・とみたろう)」さんがモデルになっているそうですね。
高知県民としてとてもうれしいです!
物語の作者は、劇作家・長田育恵(おさだ・いくえ)さんで、
長田さんは、今回の作品について
「(牧野氏の生涯をモデルにしながらも)激動の時代の渦中で、ただひたすらに愛する草花と向き合い続けた、ある植物学者の波乱万丈の物語として大胆に再構成」
引用:NHK
と語っています。
植物好きな人はもちろんですが、そこまで普段植物と関りがない人でも今回のドラマをきっかけに身近な植物について興味を持つきっかけになるのではないでしょうか。
この記事では、気になる来春朝ドラの主人公のモデルになった「牧野富太郎」博士について、高知県在住の私が県民目線でお伝えします!
ドラマが始まる前にぜひ、一度チェックしてみてください!
朝ドラ『らんまん』神木隆之介演じる牧野富太郎(まきのとみたろう)とは?
牧野富太郎 まきの・とみたろう(1862-1957)

牧野富太郎は、日本の植物学の父とも呼ばれる植物学者で、高岡郡佐川村(現在の佐川町)に生まれました。
佐川町は高知市内から車で西に進んで40分弱のところにある町です。

お茶や酒蔵、歴史的建造物や自然が豊かな場所です。
例えばこちらの寺子屋。

牧野富太郎さんも幼少期ここで学んだという伊藤蘭林の寺子屋を復元したものだそうです。
こうした場所を観光してみると、昔同じ場所に歴史上の偉人がいたんだなと歴史のロマンが感じられそうですね。
され、佐川町も山に囲まれた町ですが、なんといっても高知県は、森林率日本一と呼ばれる自然豊かなところです。
そんな場所で生まれ育った牧野富太郎は、幼少期から植物が大好きで、独学で植物の知識を身につけていったそうです。
その後、高知だけでなく、日本中をめぐり植物採集を行い、収集した標本は約40万枚、植物の発見・命名は1500種以上で日本植物分類学の基礎を築いた人物なのです。
県外の方からしたら植物がお好きな方以外はあまりなじみのない人物かもしれませんが、高知県民にとって牧野富太郎博士はまさに超有名な偉人なのです!
後で紹介しますが、牧野植物園という施設もあり、県民にはおなじみの人物なのです。
牧野富太郎が功績をあげられたのは、妻・壽衛子(すえこ)の支えのお陰
研究者というのはとにかく没頭する癖がありますよね。もちろんそれだけ熱中できるからこそ研究者にまでなれるのでしょうが。
牧野富太郎も例にもれなく、植物の研究に没頭しすぎて借金地獄だったとか。
そんな富太郎を支えたのが、妻・壽衛子(すえこ)でした。

2人には7人の子どももおり、すえこは7人の子育てをしながら借金取りに追われながら、家庭を守り、富太郎の研究を支えたのですね。
私にはとても無理です(汗)
それだけ富太郎の才能を信じ、応援していたのでしょうね。
最愛の妻が一番の理解者だったことが、牧野富太郎がこれだけの功績をあげられた要因なのではないでしょうか。
そんな、植物一筋だった牧野富太郎ですが、すえこの没後には新種のササに「スエコザサ」と命名したというエピソードがあります。
そこには、牧野富太郎らしいの精いっぱいの愛を感じますね。
きっと、すえこも天国で喜んだことでしょう。
牧野富太郎の世界が楽しめる高知の施設『牧野植物園』とは?
そんな牧野富太郎が愛した植物の世界を楽しめる施設が高知県高知市五台山(ごだいさん)という山の上にあります。
それは、「牧野植物園」です。

牧野富太郎が永眠した翌年の1958年に開園した植物園です。
広さは、約8ha、本当の自然の中のように起伏が激しいため、散策するには歩きやすい服装をおすすめします。
植物園では四季折々の植物だけでなく、牧野富太郎博士ゆかりの野生植物など約3,000種類が楽しめます。
本当にその植物が育つ環境を再現した自然生態系が築かれていて、こんなところに展示があるの?!
と驚くような斜面にあったり(ガンゼキランなど)するので覚悟が必要です(笑)
園内にはカフェやレストランもあるので植物に癒された後は、おいしいごはんやお茶で休憩するのもおすすめです!お弁当をもっていって外で食べるのも気持ちがいいですよ!
牧野植物園は一年を通して県内外から多くの植物愛好者が訪れるだけでなく、地元の人にとっても季節ごとに訪れたくなる憩いの場になっています。
園の職員さんたちはとにかく植物のことを愛していてとても詳しい方ばかりなのでいろいろ聞いてみると面白いことをたくさん教えてくれますよ!
もちろん、職員さんたちも今回の朝ドラ決定には大喜びのようです。
この投稿をInstagramで見る
ドラマ誘致は2018年7月から始まっていたんですね。
本当大勢の方の署名が集まって今回のドラマ化が決定したのかと思うと心してみなければなと感じています。
ドラマか決定は、もちろん牧野富太郎の出身地佐川町も大喜びですよ!

朝ドラをきっかけに佐川町への観光客が増えることを期待して町や県も気合が入っています。
高知を舞台にした映画として、2021年7月に公開された『竜とそばかすの姫』がありますが、この時も高知県内の観光部門は盛り上がていましたから、今回の朝ドラにも期待が高まります。
牧野富太郎が愛した植物「バイカオウレン」とは?
ここで、植物を愛してやまない牧野富太郎最も愛した植物をご紹介します。
それは、バイカオウレンという花です。

その名の通り「梅」に形がよく似ています。
ただ実はこの花ビラに見える白い部分は、実は「ガク」らしいですよ!
以前、園の職員さんに教えてもらいました!
花だと思っていたところが実はそうではないなんて、植物って奥が深いですね!
そして、「バイカオウレン」は、早春に小さな花を咲かせるため高知では春一番を告げる花とされています。
そんな富太郎が愛したバイカオウレンの『葉』は、牧野植物園のロゴマークになっています。


花じゃなくて葉ってところがまたいいですよね(笑)
そんなバイカオウレンはまさに今見ごろ!
牧野植物園のほか、牧野富太郎の故郷・佐川町東部の加茂(かも)地域もバイカオウレンの群生を見ることができるそうです。
高知に来られた際にはぜひ訪れてみてください!
朝ドラ『らんまん』神木隆之介演じる牧野富太郎まとめ
いかがでしたか。
来春の朝ドラが楽しみになってきましたね。
最後に牧野富太郎についてまとめます!
- 牧野富太郎は日本の植物学の父と呼ばれる植物学者
- 牧野富太郎は高知県佐川町出身で幼いころから自然豊かな町で植物採集に夢中だった
- 一生涯かけて収集した標本は約40万枚、植物の発見・命名は1500種以上
- 妻の名前はすえこ、子どもは7人いたが、研究に没頭し借金取りに追われる日々を送った
- 牧野富太郎が特に愛した植物は「バイカオウレン」で、その葉は牧野植物園のシンボルマークにもなっている
植物というとどうしても美しい花や、大きな目立つものを思い浮かべますが、牧野植物園もそうですが牧野富太郎はどんな小さな雑草にも名前を付けたほどすべての植物を愛しています。
きっとドラマの中でも、そんな牧野富太郎の姿が垣間見えるのではないでしょうか。
演じるのが神木隆之介さんなのでもう信頼しきっています!
このドラマをきっかけに高知を訪れてくれる人が増えると嬉しいです!