かつてフォークボールで
多くの野球選手を翻弄した杉下茂さんが、
6月12日肺炎のため東京都内の病院で亡くなりました。
97歳だった杉下さんは80歳を超えても背筋をピンと伸ばし、
臨時コーチを務めるなど野球への情熱に溢れた人物でした。
今回は杉下さんのプロフィールや死因、
その元気すぎるエピソードについてお伝えします。
【死去】杉下茂のプロフィール・死因は?
6月12日、
中日で投手として活躍していた杉下茂さんが、
間質性肺炎のため、
都内の病院で97年の生涯を閉じました。
「フォークボールの神様」とも称され、
多くの功績を残した杉下さんのプロフィールをご紹介します。
杉下茂のプロフィール

名前:杉下 茂(すぎした しげる)
生年月日:1925年9月17日
年齢:享年97歳
身長:182cm
体重:71kg
出身地:東京府東京市神田区(現在の東京都千代田区)
小学校:明正小学校→錦華小学校
中学校・高校:旧制帝京商業学校(現在の帝京大学中学校・高等学校)
大学:明治大学旧制専門部
杉下さんは、野球好きの父親と、
毎週日曜日に神宮球場へ連れて行ってくれる母親のもとで育ちました。
小学生のときに野球を始め、
旧制帝京商業学校で野球部に所属、
卒業後に入隊し、
野球経験から手榴弾投げの代表に抜擢されたといいます。
戦後、明治大学旧制専門部に入学した杉下さんは、
当時野球部監督を務めていた天知俊一さんから、
フォークボールを教わります。

自らの努力でフォークを極め、
1949年に中日ドラゴンズへ入団しました。
その後、
・1954年に32勝
・史上初めて沢村栄治賞を3度受賞
・史上4人目かつセ・リーグ史上初の投手五冠王
など、数々の功績を残し、「フォークボールの神様」と呼ばれるようになります。
選手を引退後は多くの球団の監督やコーチを務め、
ときに解説者や評論家としても活躍し、
1985年野球殿堂入りを果たしました。

1996~2019年まで中日ドラゴンズの春季沖縄キャンプに毎年参加し、
臨時コーチとして投手を指導。
2022年6月に間質性肺炎と診断され、
2023年6月12日同疾患のため97歳で亡くなりました。
実家は中華料理屋を営んでいたそうで、
野球の道へ進むことを当時母親は猛反対していたのだとか。

それを押し切って生涯に渡って野球に力を注いだ杉下さんを、
長嶋茂雄さんは
「生涯でナンバーワンと思えた人間の一人」
と讃えています。
死因は間質性肺炎

杉下さんは6月12日、
間質性肺炎で亡くなりました。
2022年6月に間質性肺炎を患い、
酸素吸入器を導入し自宅療養していました。
コロナウイルス蔓延で外出を控えるようになったこともあり、
2019年頃から肺機能が低下してきていたようです。
遺族によると、
亡くなる当日の午前までは通常通りの生活をしていたといい、
突然の訃報に驚きを隠せない人は多いでしょう。

6月16日に、
元広島の投手で野球解説者の北別府学さんが死去したこともあり、
野球界レジェンドの訃報続きに、
SNSではその死を惜しむ声が多くありました。



野球界を牽引してきたお二人は、
みんなから愛されていたのですね。
杉下茂が元気すぎるエピソード3選!80歳超えても背筋ピン

80歳を超えても背筋をピンと伸ばしていた杉下さんの
元気すぎるエピソードをご紹介します。
①80歳超えても2時間以上立ちっぱなしの春季キャンプ
杉下さんは1996年から2019年まで、
沖縄・北谷町での中日ドラゴンズの春季キャンプに
臨時コーチとして毎年参加していました。
93歳まで投手の指導に力を注いでいたことに驚きです。
その背筋はピンと伸び、
「日本で一番腰が曲がっていないおじいさん」
なんて呼ばれていたそうです。
2000年代半ば、80歳を超えていた杉下さんは
用意された椅子にも座らず、
2時間以上立ちっぱなしでも平気だったとか。
僕はね、体が丈夫なんだよ。だから、もっと立ってろと言われれば、まだまだ立っていられるよ
引用:Yahoo!ニュース
182cmという高身長もあり、
その存在感は選手たちにとっても大きかったのではないでしょうか。
②90歳にしてノーバウンドで投げた始球式
2016年3月、
杉下さんは90歳で中日戦の始球式を務めました。
このときは持ち前のフォークではなく、直球。
しかも、ノーバウンド投球でした。
届かないと思っていた。フォークじゃ届かないよ。大学(明大)で練習したかいがあった。あとは勝負強さですよ
引用:日刊スポーツ
その努力と体力、精神力には感服しますね。
③ゴルフでは200ヤード飛ばす実力の持ち主

杉下茂さんは、ゴルフが趣味だそうで
月に3~5回、年間計50ラウンド
もプレーしていたそうです。
当時93歳の杉下さんは、
いまでもドライバーは200ヤードくらいは飛ばしますよ。やっぱりゴルフは振り回さないと面白くないからね
引用:週刊現代
とコメント。
一説によると、
男性アマチュアゴルファーのドライバーの
平均飛距離は200~220ヤード。
70代で平均190ヤードといわれており、
93歳で200ヤード飛ばす杉下さんのパワフルさが伝わります。
健康管理として続けていたそうですが、
大会で優勝するなど成果も残していたそうですよ。
杉下茂の元気すぎるエピソードまとめ
中日ドラゴンズの選手として功績を残し、
「フォークの神様」と称された杉下茂さん。
2023年6月12日、
間質性肺炎のためこの世を去りました。
97年の生涯のほとんどを野球に捧げ、
フォークを語り多くの選手に慕われています。
80歳を過ぎてもピンと伸びた背筋からは年齢を感じさせず、
①キャンプで2時間以上の長丁場でも立ちっぱなし
②90歳での始球式ではノーバウンド投球
③趣味のゴルフは200ヤード飛ばす
といった、元気すぎるエピソードもありました。
「生きてるというより、生かされてるよ。」
そんな謙虚な姿勢を忘れなかった杉下さんの存在は、
今後も野球界で語り継がれていくことでしょう。
ご冥福をお祈りいたします。