【比較】となりのトトロ・火垂るの墓同時上映はなぜ?宮崎駿は批判!映画公開当時裏話7選-金ロー

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2022年8月19日、金曜ロードショー「となりのトトロ」が放送されましたが、同時にツイッターで話題となったのが「火垂るの墓」です。

実はこの2作品は同時上映されていたため、あまりのテイストの違いに当時トラウマだったと話す人もいますが、なぜこの2つは同時上映になったのでしょうか。

裏話もご紹介します。

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トトロと火垂るの墓は同時上映だった

夏のジブリ3週連続放送で8月19日「となりのトトロ」が放送されると同時に話題になったのが「火垂るの墓」です。

なぜならこの2作品は同時劇場公開作品だったためです。

トトロの原作・脚本・監督はご存じ、宮崎駿監督です。

一方、「火垂るの墓」は、原作・野坂昭如 さん、脚本・監督は高畑勲さんです。

それぞれ昭和の日本を舞台にした作品ですがあまりに対照的なストーリーです。

そのため、当時トラウマになった人が続出しました。

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なぜ同時上映だったのか

同時上映の理由

では、なぜこのあまりにもテイストのちがう2作品が同時上映になったのかというと、そこには大人の事情がありました。

『となりのトトロ』は、当初60分の中編作品として進行していましたが、単独での劇場公開にジブリの親会社である徳間書店の上層部が難色を示しました。

そこで鈴木敏夫さんが、以前から検討中だった高畑勲監督の『火垂るの墓』との同時上映を提案し、公開が可能になりました。

どちらが先に上映?

当時のことを思い出してどちらが先に上映されていたか気になっている方が多いようです。

確かにどちらが後かで見終わった後の気持ちが異なってきそうですよね。

実は、公開当時の映画化館は今とは異なり、好きな時に映画館に入り、好きな席に座って好きなだけ映画を楽しめました。

そのため、どちらが先という概念はなくどちらからでも見ることが可能でした。

トトロ・火垂る・トトロと交互に上映されていたため自分が見たい順番で見ることが可能でした。

トトロ→火垂るの墓の順で見た方は割とトラウマになっている方が多いようです。

となりのトトロと火垂るの墓を比較

この2作品はどちらも昭和を舞台にした物語です。

『火垂るの墓』が昭和20年で『となりのトトロ』が昭和30年代

両者は10年ほどしか変わらない時代の出来事なのにあまりに状況が違いすぎますよね。

確かに、現代もコロナ禍のこの3年で大きく時代が動きましたから10年でここまでの差が出るのも不思議ではないのかもしれませんね。

この2作品を比較しながら見ることでまた違った見方ができるかもしれません。

節子とメイは同じ4歳

節子は暗い洞窟の中、メイはトトロの棲む豊かな森。

同じ歳でこの明暗を描くのもなんだか皮肉な感じがして切なくなりますね。

描こうとしたものが違うので2作品を比較しても仕方がないのですが、同時上映という運命的な繋がりや、同じような時代、年齢の子どもの人生としてあまりにも対照的なこの2組の兄弟・姉妹には、やはり何か強いメッセージを感じずにはいられませんね。

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制作裏話7選!

最後に、このような経緯で同時上映となった2作品の制作裏話をまとめてみました。

両監督でアニメーター・キャラクターデザイナー取り合い

同時上映のため、スタジオジブリのスタッフはもちろん総動員になりますが、そ監督から信頼を得ている主要スタッフは多くありません。

そのため、アニメーター・キャラクターデザイナーの近藤喜文さんの取り合いになったそうです。

結論としては、宮崎監督は自分でも絵が描けるからという理由で、近藤さんは『火垂るの墓』の制作スッタフになりました。

このことに不満だった?宮崎監督は、近藤さんが火垂るの墓制作スタッフに決まった日の夜、

「僕、明日から入院しますから。腱鞘炎で入院すれば、『火垂る』だって作れないだろう」

と言って周りのスタッフを困らせていたようです。

『新世紀エヴァンゲリオン』庵野秀明が制作スッタフ入り

今や『新世紀エヴァンゲリオン』監督として有名な庵野秀明さんも制作メンバーでした。

庵野さんは、当時ジブリでアニメーターとして活動していて、火垂るの墓の「観艦式」のシーンで軍艦を描くスタッフとして作品に携わりました。

庵野さんは『となりのトトロ』のオープニングと、『火垂るの墓』のメカシーンのどちらを描きたいかと問われ、『火垂るの墓』を選択。

かなり細かく再現して描いたようですが、いざ公開されると庵野さんが描き込んだ巡洋艦は真っ黒に塗りつぶされてしまっており、そこのことが今でもトラウマだと話しているそうです。

『火垂るの墓』の原作は作者の実話

『火垂るの墓』の原作は野坂さんの戦時中の体験をもとに書かれています。

アニメでは、清太が優しいお兄さんとして描かれていますが、原作者の野坂さんは妹に虐待のような扱いをしていたと告白しています。

おかゆを2人で分けて食べるときも、妹には上澄みの水分だけを与えて自分は米をしっかり食べたり、泣いている妹を泣きやませるために頭を叩いて脳震盪を起こさせたりして無理やり泣き止ませていたそうです。

結果的に餓死してしまった妹への償いの気持ちを込めて『火垂るの墓』の小説を書いたんだとか。

これだけ聞くとかなりショッキングですが自分がその立場になったらと考えると自分のことでいっぱいいっぱいなんじゃないかと共感できます。

人に優しくする余裕なんてないんじゃないかなと。

妹さんへの償いの気持ちを込めて物語では、節子を守るいいお兄ちゃんが描かれているのですね。

「こうありたかった」という野坂さんの思いを投影したのではないでしょうか。

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ポスターの蛍は爆弾

これは有名な話ですね。

公開当時のポスターには、蛍に囲まれて笑顔の節子と清太が描かれています。

しかし、この光は蛍だけでなくB-29と焼夷弾の光が描かれていると言われています。

蛍に見える光の玉をよく見ると、縦長の流線型になっているものもあり、色合いも違っています。

また、背景を画像解析すると、黒一色に見えた空の中にB29が浮かび上がってきます。

そして、ホタルを「蛍」ではなく「火垂る」としていることも、このポスターのように焼夷弾の光「火が垂れる」ことを意味しているのでしょうね。

清太たちは実はお金持ちだった

清太の母親は銀行に7000円貯金していたのですが、この金額実は当現在の金額に換算すると1300万円相当の大金です。

清太の父親は海軍大尉ですから、本当はお金持ち一家だったのですね。

それでも節子が餓死してしまったのはなぜなのか。

それは当時は極度の品薄状態で食料品を手に入れるためには配給か物々交換がメインでした。

そのためお金が意味をなさないのです。

お金でなんでも買える現代ですが、今後このようにさまざまな物資が不足していけばお金が意味をなさない時代が到来するかもしれませんね。

そうなった時、どう生き抜いていくのかこの作品を見て考えばければなと思う私は心配性すぎ?笑

宮崎駿は『火垂るの墓』を猛烈批判

実は宮崎駿さんは、火垂るの墓について猛烈批判しています。

あれはウソだと思います。まず、幽霊は死んだ時の姿で出てくると思いますから、ガリガリに痩せておなかが減った状態で出てくる。それから、巡洋艦の艦長の息子は絶対に飢え死にしないそれは戦争の本質をごまかしている。それは野坂昭如が飢え死にしなかったように、絶対飢え死にしない。海軍の士官というのは、確実に救済し合います、仲間同士だけで。……それは高畑勲がわかっていても、野坂昭如がウソをついているからしょうがないけれども。戦争というのは、そういうかたちで出てくるものだと僕は思いますけどね。 だから、弾が当たって死ぬのもいるけれど、結局死ぬのは貧乏人が死ぬんですよ。
……巡洋艦の艦長の息子は死なない、それを僕は許せないんですよ。日本における戦争の具体的なことをあいまいなまま、あの巨大な間違いの時期をすべて悔い改めようということでは、いっこうに戦争にたいするリアリズムが芽生えないと僕は思うんです。

引用:宮崎駿インタビュー記事

なかなか痛烈に批判していますね。

当時の現場の雰囲気はかなりピリピリしていたことが想像できますね。

本物を求めるこだわりからぶつかってしまうこともあったのでしょうね。

火垂るの墓は未完成のまま公開された

そしてなんと驚きなことに火垂るの墓は未完成のまま公開されていたんです。

封切り当時、ところどころ、色付けされていない白いシーンが出てきていました。

制作が間に合わなかったのですが、そのシーンをカットすることを高畑監督は許しませんでした。

そこは妥協できないと。

そかし、当時はそのシーンも映画の一表現として捉えられていたようであまり違和感を持たれなかったそうです。

そんないろんな背景がある火垂るの墓ととなりのトトロですが、どちらも夏には金曜ロードショーで放送される定番ですね。

令和の現代でも世界のどこかで戦争が起きています。

火垂るの墓を見ると悲しい気持ちにもなりますが、戦争を経験していない若者にも戦争の惨さを教えてくれる教材としてこれからも毎年夏には見ておきたい作品ですね。

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